GPPが生活に及ぼす影響

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GPP患者さんのQOL(生活の質)は一般の人と比べて低いことが示されています1)。そのためGPPの治療においては症状の評価だけでなく、QOLの評価が重要です。
QOLの評価にはDLQI や SF-36などが用いられます。ご自分でも思い当たるところがないか見てみましょう。

DLQI(Dermatology Life Quality Index)2)


最近1週間の皮膚症状が日常生活に及ぼす影響を点数化して評価します。「症状・感情」「日常生活」「レジャー」「仕事・学校」「人間関係」「治療」に関連した10項目の質問からなり、点数の範囲は0~30点で、点数が高いほどQOLが低下していることを示します。

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DLQIの質問票

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©DLQI AY Finlay, GK Khan, 1992 All rights reserved.   
Finlay AY, et al. Clin Exp Dermatol. 1994; 19: 210-6.

SF-363)


身体的健康度と精神的健康度を評価する方法で、「身体機能」「日常役割機能(身体)」「体の痛み」「全体的健康感」「活力」「社会生活機能」「日常役割機能(精神)」「心の健康」からなる36個の質問に対する回答を点数化し、点数が高いほど健康とされます。乾癬だけではなく、さまざまな疾患において用いられている評価法です。

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福原俊一、鈴鴨よしみ SF-36v2®日本語版マニュアル: Qualitest株式会社、京都、2004、2019.

GPP患者さんのQOLは?


2016~2019年に、日本のGPP患者さんを対象にSF-36を用いて行われたQOL調査1)では、すべての評価項目を通してGPP患者さんのQOLは低く、統計学的には日本国民標準値と比べて8項目中5項目(身体機能、日常役割機能[身体]、体の痛み、全体的健康感、日常役割機能[精神])においてGPP患者さんのQOLが損なわれていることが示されています。

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図 2016~2019年のGPP患者の QOL

  • 目的 : 生物学的製剤の導入などの治療の発達によって膿疱性乾癬(GPP)患者のQoLが変化したかをアンケート調査を用いて調べる。
  • 対象 : 2016~2019年のGPP患者83例および2003~2007年のGPP患者105例
  • 方法 : SF-36v2を用いて横断的調査を実施した。標準値との比較はZ検定、2群間の比較はMann-Whitney検定、 患者背景の検定にFisherの正確確率検定を用いた

Hayama K. et al. J Dermatol. 2021; 48: 203-206. https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/side arrow

ー 参考サイト・資料 ー
より詳しくGPPや治療法について お知りになりたい方は、 下記のサイトや資料をご参照ください。


参考⽂献

  1. Hayama K. et al. J Dermatol. 2021; 48: 203-6
  2. Finlay AY, et al. Clin Exp Dermatol. 1994; 19: 210-6.
  3. 鈴鴨よしみ, ほか. 日本腰痛会誌. 2002; 8: 38-43.
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患者さんの声
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膿疱性乾癬(GPP)と診断された方々が、どう病気と向き合いながら生活を送っているのか、患者さんやご家族にお伺いしました。